相続と興信所

 相続を念頭に置いた調査依頼を受件する機会がある。

ある程度の資産を有する一族や、一代で財をなした家族からの依頼が殆どである。裕福な家庭にも抱えている問題がある事に気づかされる。遺産相続に関わる調査や認知された戸籍外の子供の有無とその生活環境などが主な調査内容である。

諸問題が表面化しないための調査といえる。

時に身内同士の探り合いともとれる依頼もある。相続を有利に運ぶため「スキャンダラス」な事柄を欲して調査に着手する。対象人物の素行調査を行い日常を把握し世間的に問題な行動を表面化させる調査である。このような調査は個人の探偵が受件できるレベルを超えた調査内容になる。本当の意味での「調査力」と経験値がなければ調査に着手できない。

興信所の総合力があって実現する調査案件と言える。

 

探偵や調査員の本音

探偵たちは、調査現場に立ち、日々「人の真の姿」を垣間見る独特の職業に従事しています。この仕事は、時には目を覆いたくなるような「裏切り行為」や、人間の「道徳心のかけら」もないような浮気の現場などにも遭遇することがあります。探偵たちは、これらの現実を直視し、心に思いを抱きつつも、因果な商売として調査現場に立ち続けています。

「裏側」に立ち、時には世間を騒がすような大事件の裏舞台も同時進行で調査してきた経験もある探偵たち。しかし、彼らは口にしないまでも、本音では心にその厳しさや複雑さを感じていることでしょう。調査に携わる者として、守秘義務が第一であり、調査に関わる情報は一切口外されない。この堅い信念と慎重なアプローチが、真実を追い求める探偵たちの特徴でもあります。

リアルな探偵たちは、一般のイメージとは異なり、心底「地味」であることが多いと言えるでしょう。彼らは、仕事に対する情熱とプロ意識を持ちながらも、決して華やかな世界に身を置いているわけではありません。探偵業に従事する者たちは、単なる仕事ではなく、生きるための使命として捉えていることもあります。

探偵になるには、私生活と仕事の区別が無くなることも少なくありません。この職業には、世の中や人の裏側に興味を持ち、謎や真実に迫りたいという情熱が必要です。探偵たちは、自らが仕事に没頭するあまり、私生活との区別が希薄になることもあり、その中で自身の人間性や信念を見つめ直すこともあるでしょう。

探偵になる資質を持つ者は、世の中の表裏を知り尽くすことに興味を抱く人物であるかもしれません。探偵たちは、自らが向いていないと感じながらも、長年にわたりこの職業を続けている姿勢を持っています。そんな中で、天職として探偵になる人物と出会うことができれば、それはまさに運命の出会いと言えるでしょう。

リスク回避と調査

興信所が提供する企業調査や信用調査においては、「リスク回避調査」がその中でも特に重要な位置を占めています。これは、取引相手の不透明な部分を明確にし、賢明なビジネス判断を行うための調査手法であり、優良企業が求めるニーズの一環となっています。実際に、多くの大手企業や資産管理業者からの長年にわたる御依頼を受け、信頼性の高い実績を築いています。

企業が多額の動産流通や売買契約を行う際、相手企業の信頼性や安全性を確認することはビジネスにおいて不可欠です。これらの調査は、あたかも「必要経費」として認識され、広い視野を持った有能な経営者たちにとっては、リスクを最小限に抑えるための順当な仕事の一環となっています。確実な情報をもとにした調査は、将来の取引において予測しにくいリスクから企業を保護し、信頼性の高い取引先を選定するために不可欠な手段と言えるでしょう。

特に、経営者や企業幹部は目先の利益だけでなく、将来にわたる安定的なビジネス展開や資産の保全を重視します。そのため、信頼性の高い興信所による実績のある調査は、経費削減の一環としてではなく、むしろ「必要経費」として積極的に活用されています。これは、事業戦略やリスクマネジメントの一環として、企業にとって重要な価値を提供しています。

従って、興信所が企業調査や信用調査を通じて提供するサービスは、経営者やビジネスプロフェッショナルにとって不可欠なツールとなり、信頼性と実績のある調査は企業の長期的な成功に向けた重要なサポートを提供しています。

興信所の調査3

 今回は行方不明者の捜索や所在を明らかにする「所在調査」についてのお話し。

所在調査には分類分けはない。行方不明者や失踪人・家出人を捜索したり、音信不通になった友人・知人の現住所を調べる。離婚率が増加傾向にある現代において「以前の結婚相手」の調査等も所在調査の分野に入る。離れて暮らす我が子の所在を知りたい気持ちから依頼がある。

思い出深い人物との再会を果たしたい依頼も承る機会も多い。過去にお世話になった方の所在を知っていたいと考える依頼人が多く存在している。初恋の人と再会したい等の調査も所在調査の分野でポピュラーと言える。

現在の住まいが不明な人物の調査は「所在調査」であきらかになると言える。

興信所の調査2

 興信所の調査項目のお話し2回目の今回は「身元調査」。

シンプルに身元を調査すると言えばそれまでだが、身元調査には幾つかの分類分けが存在する。まず、企業が行う「雇用調査」も身元調査に属している。採用にあたり対象者と親兄弟の職業や人柄・生活環境に周囲の評判が主な調査内容。

次に交際相手や婚約者の身元調査。世間一般的には「結婚調査」として総称しているが、本来は身元調査の一分類なのである。調査内容はご存知の通り「交際相手と親族」を広範囲で調査する。親族の現職や職歴・評判・反社との関わりや時には資産状況まで調査する。交際が結婚に発展する事を考慮すれば当然の調査範囲である。

現代で需要が増えている「ヘッドハンティング」。企業が水面下で行う行為だが人材確保の身元調査を取り扱うケースが増加傾向にある。優秀な人材を対象として行い、経歴・職歴・年収・趣味嗜好・生活環境などが主な調査内容である。

他にも身元調査には沢山の調査内容が含まれ、多様性がありニーズがある調査項目と言える。