こびとづかん

何年か前に小学生を中心に流行った「こびとづかん」。当時私はあまり詳しくなかったのですが、長女が少し興味を持ち始めたことをきっかけに一緒に本やDVDを見ているうちに私までどんどんこびとたちの魅力とおもしろさにひかれていってしまいました。

第一にこびとと言ったら大半の方が小さくて可愛くてとんがり帽子を被っているようなものを想像すると思います。しかし「こびとづかん」作者、なばたとしたかさんが生み出したこびとは想像を絶するほど個性的でユーモア溢れる、決して可愛いとは言えないけれど、気づけば愛着を持ってしまうような不思議なこびとたちなのです。しかもそのこびとたちには一人一人しっかりと特性があり、それぞれ森や山、海など住む場所も様々、キャラクター設 定が完璧すぎるほど完璧で、それゆえとてもリアルなのです。

こんなこびとたちを生み出したなばたさんは本当にユーモア溢れる方で、少年のように夢を持ち続けているんだなぁーと勝手に想像しています。2年ほど前に住んでいた家の近くに木がたくさん生えていてとても広い公園がありました。まだ長女も1歳くらいだったのですが、よく散歩がてら公園に立ち寄っていました。そこで幼稚園生か小学校低学年くらいの子供たちが虫取り網を持って「こびといないなぁ。」「もっとこっちを探してみよう!」などの会話をしていることを思い出しました。当時はこびとを探すなんて可愛いなぁくらいにしか思っていませんでしたが、今思えば当時私が想像していた可愛いこびとではなく、彼らはなばたさんが生み出したこびとづかんのこびとを探していたのだろうと思います。

子供たちに夢や楽しみをこんな形で与えられるなばたさんはやはり素敵な人なのでしょう。そしてきっとなばたさん本人もこんなこびとがいたら面白いなぁという思いで一人一人のこびとを生み出したのでしょうね。
人生やっぱり夢や楽しみがないとおもしろくないな!としみじみ感じたのでした。