依頼人との信頼関係

 我々の仕事は依頼人あっての仕事で、それ以上でもそれ以下でもない。依頼人が誠実であれば問題なく業務は遂行される。

まれに、「正直でない」依頼人も存在する。自分に不利な事柄を棚に上げる方が代表的。探偵が依頼人のためにベストを尽くそうにも、感情が先行し対象者に先入観を抱かせては成功率も違う。

焦る感情がそうさせるのは理解できる。状況が悪いならば最初から正直に伝えて欲しい。事後報告では現場の対処が間に合わない。依頼者と探偵の協力なくしてどんな依頼も成功はないのだから。

安かろう

 探偵業は料金体系は各社様々で、依頼を考えている方には不明瞭で理解に苦しむ方も。シンプルで「安い料金」をうたっても、実際の支払い金額は見積と全く違い高額請求などもある。

尾行関係の調査が代表的で何処の探偵業者も「調査員1名」の料金を提示しているが、実際調査を行う段階では「最低2名の調査員」を必要とするため支払い料金が高額に感じる。

はっきり言えば「仕事によって必要人員が変化」するため明確な料金見積は探偵に直接問い合わせて依頼を考え無ければ「必ず料金トラブル」が発生する。安かろうを素直に受け止めず「見積をとる」ことが重要である。

相談から始まる

 探偵や興信所は相談が無料である。不安な事、悩みは「誰かに聞いてもらう」事が重要で解決すべき方法があればアドバイスもしてもらえる。

実際に「依頼」にならなくとも探偵たちは相談にのってくれる。最初は電話で話し、相手が誠実ならば直接相談に行く。この手順さえ間違わなければ悪い探偵に遭遇することもない。

探偵達は世の中のトラブルを解決できる職業の最たるもの。

確かに報酬は発生する。しかし、全ての探偵が利益に走って暴利をむさぼる訳ではない。誠実な探偵は存在しており「依頼者の力」になる。

女優と探偵

 知り合いに「女優」を職業にしている人物がいる。

彼女は過去に超ヒット月9ドラマにも出演経験があったと記憶している。近況はフェイスブックでやり取りをしているので特別一緒の時間を過ごす事も無くなった。プライベートの充実ぶりや行動力に変わりがなく微笑ましい。

彼女とは地元で知り合い、友人と一緒の時間を共有した懐かしい記憶がある。

最近の仕事は舞台が多く時折ドラマで見掛ける程度だが、持ち前の全力投球ぶりには過去から現在に至るまで脱帽しっぱなし。天職なのだろう。

知り合った当時の印象は「目をガン見する」目力がある女性。

話していると「心の中を見透かされ」ている錯覚を起こさせる不思議な女の子だった。芸能関係の仕事をしている事は全く知らされず「テレビ画面上の彼女」を見て飲んでいた珈琲を吹き出した記憶がある。そんな、笑いのセンスも兼ね備えている。

今度は逆サプライズで舞台上の彼女を驚かせてやりたい・・・ヒッヒッヒッ

人情探偵

 我々探偵はヒーローでも正義の味方でもない。職業であり報酬を得て業務を遂行している。だが、それが全てでは「世の中成り立たない」時には感情で仕事を引き受ける。正直者が馬鹿をみる世間は御免だからだ。

先輩探偵の方々も「何とかしてあげたい一心」で依頼を引き受ける。

わたしの周りの探偵達は「人情探偵」ばかりで損な役回りだ。私はそんな探偵達が世の中にいて良いと考える。モラルがあり人情や、人と人の繋がりを重んじる。商売だけでは30年以上も探偵業を続けられない、信頼や実績も得られない。

これから先も「たったひとりで何でも出来る」時代は来ないのだから、全てを自分一人で解決できる人間などいない。