軽々しく言えない

 探偵事務所や興信所のホームページやウェブサイトの宣伝文句にある「信頼や実績」「経験豊富なスタッフ」などを目にする。正直・・・ホントに?と疑念を持たずにいられない自分がいる。

我が興信所も駆け出しと言わない迄にはなったが「日々努力と勉強」であることに間違いない。

30年以上の業歴があってもである。

探偵稼業はそれだけ経験と実績が「依頼の対応力」に直結していると言える。

ここだけの話、起業して数年の探偵に「出来る依頼」には限界があると考える。根拠は何か?「総合的な調査力」が乏しい事。長年培ってきた調査ノウハウの有無で調査力は天地程の差がひらく。簡単に言ってしまえば「出来る事が限られている」のです。

経験と実績を語るには数十年の社歴が必要かと思うのです。

 

 

信頼のおける探偵の条件2

信頼と実績を得る事は難しい。

長年培われた経験と依頼人を裏切らない仕事振り。

言葉にする事は簡単だ。「有言実行」を継続するには並大抵の努力をハルカに越えた「倫理と道徳」を基盤にした組織の団結が必要で、個々のモラルの向上と日々の仕事をコツコツ続けなければならない。

正直なところ同業者の報告書を拝見する限り「倫理と道徳」以前の問題である「誠実」な対応が出来ない業者が実在している。

無色透明な水に墨汁を一滴たらす・・・結果、黒い水が全てになってしまう。

探偵業界の抱えている問題は「一滴の墨汁」なのだと日々考えさせられる。

良心と探偵

 良心的な探偵や興信所に巡り会う事は簡単ではない。

特に「広告費」を費やした探偵達は利益に走る傾向が強く、依頼すると必ず「高額請求」が調査終了後についてまわる。納得できる「結果」を出せる探偵に依頼できれば幸運である。

どんな職種でも「評判の良い」商売を営む経営者は限られた存在なのだろう。探偵に関してもやぶさかでない。

人と人の繋がりが「仕事」を生み出し「裏切らない仕事ぶり」を現実の物にする。「良い仕事」とは良心の上に成り立ち人柄が出るのだろう。

信頼のおける探偵の条件

 信頼できる探偵は条件がある。

まず、「説明が明確」。

どんな調査の相談でも「明確に結果の出る方法」を説明でき、尚かつ調査のリスクも的確に予想出来る経験値とスキルを持ち合わせている。

次に、「料金が的確」に見積もれる。

判りやすい料金説明で具体的な日数で何名の調査員を使用し、調査終了時にはおおよその全費用が提示できる。

最後に、「調査手段が豊富」。

誠実な対応であり「常識を逸脱」しない探偵。
探偵業法の「違法調査」を行わないモラルを兼ね備えた探偵である。

この条件をクリアー出来る「探偵は信頼」できると言える。

人情探偵

 我々探偵はヒーローでも正義の味方でもない。職業であり報酬を得て業務を遂行している。だが、それが全てでは「世の中成り立たない」時には感情で仕事を引き受ける。正直者が馬鹿をみる世間は御免だからだ。

先輩探偵の方々も「何とかしてあげたい一心」で依頼を引き受ける。

わたしの周りの探偵達は「人情探偵」ばかりで損な役回りだ。私はそんな探偵達が世の中にいて良いと考える。モラルがあり人情や、人と人の繋がりを重んじる。商売だけでは30年以上も探偵業を続けられない、信頼や実績も得られない。

これから先も「たったひとりで何でも出来る」時代は来ないのだから、全てを自分一人で解決できる人間などいない。