調査とキャリア

 キャリア=経験とは考えづらい。探偵や興信所には経験が無くては依頼人の信頼に応える事は不可能と思う。

やはり、経験は「場数」が命と考える。成功も失敗も経験数で大きく異なり、「些細な調査」ひとつにしても順序良く基本が身についていなければ「成功」しない。

最近の探偵や調査員は「経験値」が低い自覚がない。

後進にムチを入れて「己にプレッシャー」をかける手法が個人的に好きな為、「嫌われ役」になることもしばしば。

基本に忠実に「確実な調査」が経験として身につく。信用調査・所在調査・素行調査どの分野の調査においても同様。厳しい調査現場に立って初めて「一時が万事」と気づく。

段取り

 調査の現場において「依頼人との段取り」(打ち合わせ)がしっかりした案件ほど物事がスムーズに進行する。特に「最悪のケース」を想定した調査方針は安定感があり「依頼人に納得のゆく結果」をもたらす。

逆に「最高のケース」を想定した調査は2度手間が多く、調査終了までに掛かる費用と時間が無駄だらけと言える。依頼人の多くは「最高の結果」を求めがちだ。自ずと調査方針も「最高のケース」を想定した手法を選択してしまう。

我々探偵の経験値を信頼していただければ「依頼人との段取り」の時点でベストチョイスを選択できる。最終的に2度手間が無くスムーズなそつない調査進行を現実のものと出来る。

仕事の大小

 探偵にとって依頼の大小は関係ない。

実際に調査を行えば理解できる簡単な事なのだが、利益に走ってしまう探偵や興信所には簡単な事が理解できないとみえる。

具体的に素行調査などで例を挙げれば「1日を要する依頼」も「10日を要する依頼」も現場の探偵達の仕事内容に変化が無く「10万円の仕事」も「100万円の仕事」もやるべき事は一緒。

短期間の依頼だから結果が出ない訳でもなく、長期間の依頼だから確実に結果が出る訳でもない。現場の探偵や調査員達は「同じモチベーション」で「自分のもてる力」で依頼にあたる。

職人気質と近い感覚が現場にはあり、この気質なくして「調査結果」は出せない思う。

信頼できる探偵とは「仕事の大小に関係なく」同じテンションで調査結果にこだわっている。

 

信頼のおける探偵の条件2

信頼と実績を得る事は難しい。

長年培われた経験と依頼人を裏切らない仕事振り。

言葉にする事は簡単だ。「有言実行」を継続するには並大抵の努力をハルカに越えた「倫理と道徳」を基盤にした組織の団結が必要で、個々のモラルの向上と日々の仕事をコツコツ続けなければならない。

正直なところ同業者の報告書を拝見する限り「倫理と道徳」以前の問題である「誠実」な対応が出来ない業者が実在している。

無色透明な水に墨汁を一滴たらす・・・結果、黒い水が全てになってしまう。

探偵業界の抱えている問題は「一滴の墨汁」なのだと日々考えさせられる。

信頼のおける探偵の条件

 信頼できる探偵は条件がある。

まず、「説明が明確」。

どんな調査の相談でも「明確に結果の出る方法」を説明でき、尚かつ調査のリスクも的確に予想出来る経験値とスキルを持ち合わせている。

次に、「料金が的確」に見積もれる。

判りやすい料金説明で具体的な日数で何名の調査員を使用し、調査終了時にはおおよその全費用が提示できる。

最後に、「調査手段が豊富」。

誠実な対応であり「常識を逸脱」しない探偵。
探偵業法の「違法調査」を行わないモラルを兼ね備えた探偵である。

この条件をクリアー出来る「探偵は信頼」できると言える。