仕事の大小

 探偵にとって依頼の大小は関係ない。

実際に調査を行えば理解できる簡単な事なのだが、利益に走ってしまう探偵や興信所には簡単な事が理解できないとみえる。

具体的に素行調査などで例を挙げれば「1日を要する依頼」も「10日を要する依頼」も現場の探偵達の仕事内容に変化が無く「10万円の仕事」も「100万円の仕事」もやるべき事は一緒。

短期間の依頼だから結果が出ない訳でもなく、長期間の依頼だから確実に結果が出る訳でもない。現場の探偵や調査員達は「同じモチベーション」で「自分のもてる力」で依頼にあたる。

職人気質と近い感覚が現場にはあり、この気質なくして「調査結果」は出せない思う。

信頼できる探偵とは「仕事の大小に関係なく」同じテンションで調査結果にこだわっている。

 

「まかせるよ!」

 御依頼者に言われて嬉しい言葉に「まかせるよ」がある。

当社の仕事ぶりを過去の実績から「信用」していただいていると実感出来る瞬間だからだ。本当に「探偵冥利につきる」とはこのことと感謝している。

最善を尽くす仕事がもたらす結果だが、簡単にはいかない事ばかりだ。現場の探偵達と担当相談員の連携なくしては実現しない。たった一人の怠慢も許さない仕事に対する緊張感がなければならない。

探偵や興信所の仕事は当たり前に「緊張感」がなければならない。

御依頼者の置かれた立場を考えれば当然であり、信頼に応えたい一心で依頼に向かい合わなければ「納得のゆく結果」はついてこないからだ。

ハードな毎日を経験して得られる充実を探偵達は望んでいるのかもしれない。

 

 

 

 

軽々しく言えない

 探偵事務所や興信所のホームページやウェブサイトの宣伝文句にある「信頼や実績」「経験豊富なスタッフ」などを目にする。正直・・・ホントに?と疑念を持たずにいられない自分がいる。

我が興信所も駆け出しと言わない迄にはなったが「日々努力と勉強」であることに間違いない。

30年以上の業歴があってもである。

探偵稼業はそれだけ経験と実績が「依頼の対応力」に直結していると言える。

ここだけの話、起業して数年の探偵に「出来る依頼」には限界があると考える。根拠は何か?「総合的な調査力」が乏しい事。長年培ってきた調査ノウハウの有無で調査力は天地程の差がひらく。簡単に言ってしまえば「出来る事が限られている」のです。

経験と実績を語るには数十年の社歴が必要かと思うのです。

 

 

変わらない携帯番号

 日本人は律儀な民族であると常々思う。

鳴らない携帯電話を何年も持っている。数年に一度あるかないかの友人からの着信。お金に代えられないものがあるならば代表的な例かもしれない。

律儀にあてはまらないかもしれないが「電話番号が長い間同じ」であると安心感を得られるのは私だけだろうか?他人と商売で短期間につきあう場合においても同じ事が言える。

「信用」とは基本的な「人柄」を指すと考える。

我々興信所が行う「個人信用調査」や「法人信用調査」もその延長線上に存在している。

律儀ではない人物や法人とのお付き合いを極力避けるため必要な情報をお届けしている。こんなご時世だからこそ「軽率な判断」は危機的状況を生み出しかねない。

転ばぬ先の杖として「興信所」はお役にたてると思う。

 

 

 

憧れと現実

 探偵になりたい憧れをいだく若者は多い。

探偵の現実を知って1年未満でドロップアウトする若者を目にする。探偵学校などにお金をかけて探偵を志す若者は覚悟があるのだと私個人は勝手に解釈して多くの若者を見守ってきた。

ドラマの中の「松潤」や映画のなかの「大泉洋」に憧れて探偵を志してもリアルな探偵の日常とのギャップはあまりにも差がありすぎる。

どんな職業でも同様のことが言えるが「その時々が万事」であると。

若い探偵は気がつけずに去ってゆく。5年10年探偵の飯を食って生きていけば「世間の注目する依頼」の仕事もいくつか経験する。だが、退屈な日常が多すぎて自分を試す「晴れ舞台」の前に殆どの若者は去ってしまう。正直、残念でならない。

ドラマや映画のように「手に汗にぎる緊張の瞬間」は現実の探偵にも実在する。

その依頼が来る日まで日々精進なのだと思う。