HOME > コラム一覧 > 浮気・不倫の知識 > 不倫とは?不倫の意味と浮気との違い

不倫の意味
(浮気との違い)

浮気と不倫、両者は似たような状況を指す言葉として一般的に使われますが、微妙なニュアンスの違いが存在します。これらの言葉は、恋人や配偶者が他の異性と肉体関係を持つという行為を指す際に使用されることが一般的ですが、その意味合いにはいくつかの違いが見られます。

「浮気」は、比較的軽い言葉であり、一時的な情熱や誤った行動が原因で起こることが多いとされます。つまり、一度きりの出来事や一時的な感情の迷走が原因で相手と肉体的な関係を持つことを指し、感情の浮気とも言えるでしょう。また、浮気は日常生活での些細な誤解や問題が引き金となって発生することもあります。

一方で「不倫」は、より深刻で長期にわたる関係を指す言葉です。不倫は、しばしば感情や愛情にまで発展し、単なる一度の過ちではなく、持続的な浮気のパターンと言えるでしょう。不倫には家庭やパートナーシップの崩壊をもたらすリスクが高まり、浮気以上に深刻な問題とされています。

言葉の意味から見ると、浮気は一時的な出来事や誤った判断による行為を指し、不倫は感情や関係が深化した状態を指しています。ただし、実際の使用では文脈によって両者が同じくらい深刻な行為として捉えられることもあり、厳密な区別が難しい場合もあります。

浮気とは

浮気とは、一般的には既婚者や交際中のカップルなどが、相手との約束や期待に反して、他の異性と不倫関係にあることを指します。浮気は一般的に、信頼や忠誠心に関わる問題であり、関係に深刻な影響を与える可能性があります。

浮気の形態はさまざまで、肉体的な関係から感情的な浮気まで含まれることがあります。例えば、異性との肉体的な不倫や性的な行為だけでなく、感情的な結びつきや親密なコミュニケーションがある場合も浮気と見なされることがあります。

浮気は倫理的な問題だけでなく、法的な問題にも発展することがあります。法的には、離婚の際に浮気が原因となり慰謝料の支払いが求められることもあります。

ただし、法的な規定は国や地域によって異なるため、具体的なケースにより異なることがあります。 浮気はカップルや夫婦関係にとって大きな問題となり、信頼の崩壊や感情的な傷を残すことがあります。そのため、関係を守るためには、オープンなコミュニケーションや相互の信頼が重要です。

不倫とは

一方、不倫はすでに結婚している人が当事者に含まれており「配偶者を持つ者が、配偶者以外の者と肉体関係を持つこと」となります。

これを法的には「不貞行為」と言い、民法709条の不法行為に該当します。

浮気もそうですが、肉体関係があることが不倫の大きな要素であり、逆に肉体関係がない場合は浮気とは言ってもまず不倫とは言いません。

もっと言えば以下の3つのパターンが考えられますが、全て不貞行為に該当します。

1.配偶者を持つ者が配偶者以外の者と肉体関係を持つ

配偶者を持つ者が、結婚生活の中で夫や妻以外の異性と肉体関係を築くという行為は、その深刻さと複雑さから大きな影響を及ぼすこととなります。この行為は、信頼の崩壊や家庭の安定を揺るがす可能性が高まり、悲痛な結末を迎えることもあります。

結婚はお互いに対する誓いと信頼の上に築かれるべき絆であり、夫や妻以外の者との肉体関係はその基盤を根底から揺るがすものとなります。この行為は一時の衝動や欲望からくるものか、あるいは結婚生活における不満や問題からくるものかにかかわらず、その結果として家族やパートナーとの結びつきが傷つくことになります。

配偶者以外の者との肉体関係が発覚すれば、まず最初に受けるのは信頼の喪失です。これは結婚において最も重要な要素の一つであり、一度損なわれると元に戻すことが非常に難しいものです。さらに、この行為は家庭や子供たちにも深刻な影響を及ぼすことが考えられ、家族の安定が揺らぐ結果となります。

結婚生活の中で誤りや過ちが発生した場合、それを乗り越え、改善し、再出発することも可能ですが、肉体関係の不貞行為はその傷を癒すのが難しく、時には結婚生活を終わらせる決断に至ることもあります。このような状況では、悔い改めや相手への誠実な謝罪、そしてカウンセリングなどの専門的な支援が必要とされます。

2.配偶者を持つ者と肉体関係を持つ

自分が独身でも交際相手に夫や妻がいるケースも不貞行為となります。

ちなみに相手が既婚者であることを知らず、そのことに過失がなかった場合は不貞行為は免れます。

3.配偶者を持つ者同士で肉体関係を持つ

お互いに配偶者を持つ者同士の肉体関係も当然不貞行為となります。

それぞれの家庭に影響が出るので最もトラブルの度合いが高くなる可能性があります。

上記3つのパターンのように、たとえ自身が独身であっても、結婚して夫(妻)のいる者と関係を持てば不倫関係(不貞行為)となるということです。

また、配偶者のある者同士の不倫は「ダブル不倫(W不倫)」などと呼ばれますが、どこかで耳にしたことがある言葉ではないでしょうか。

不貞行為は罪に問われることはありませんが、民事上の違法行為であり、訴えられて敗訴した場合は損害賠償金(慰謝料)を支払わなければなりません。

どういう意味?

不倫=人の道を外れる

不倫について少し補足すると、1980年代のドラマ「金曜日の妻たちへ」の放送が不倫という言葉を「配偶者を持つ男女が他の者と交際すること」という意味として定着させたようです。

もともとは不倫という言葉自体には「倫理的でない」「人の道を外れる」という意味があるため、不貞行為が現代では人の道を外れることの一つの象徴的な行為である、と言ってもよいのかもしれません。

古くは日本も一夫多妻制であった時代があり、夫が妻以外の女性と性交渉を持つのはごく一般的とされていた時代もあります。

但し、妻が他の男性と関係を持つことは許されず、かつて存在した姦通罪は既婚女性とその相手にのみ適用され、1900年代前半まではそれが続いていたのです。

いわゆる男尊女卑とも言え、現代に生きる者には到底許されない考え方です。

時代の変化により男女平等が訴えられてきたのは当然の帰結と言えるでしょう。

但し、とりあえず男女平等になってからも「浮気は男の甲斐性」などと、男性の浮気は容認・寛大にとらえるような風潮がありました。

亭主関白など時代をさかのぼるほど人々は男尊女卑に近い風潮を受け入れていたのかもしれません。

近年は女性の地位や立場も向上していますが、一方で妻の不倫が増えてきているのは興味深いところです。

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