HOME > コラム一覧 > 探偵が語る > 不倫の慰謝料、より高額請求するにはどうしたらいい?

不倫の慰謝料を
より高く請求するには

家族であり、信用していた配偶者に不倫をされたときの精神的ダメージは大きいものです。

この苦しみをしっかりと理解してもらうためにも、同じ過ちを繰り返させないためにも、しっかりと慰謝料請求をしたいですよね。

しかし、夫婦や不倫の状況によっては、数十万円ほどしか慰謝料が請求できなかったというケースもあります。これでは気持ちの整理もつきにくいですし、怒りを鎮めることもできません。より理想に近い高額な慰謝料を請求するためには、一体どのようにすればよいのでしょうか。

高額慰謝料

不倫の慰謝料はどのようにして決まる?

そもそも不倫の慰謝料というのは、不倫の期間や回数だけでなく、夫婦の関係なども大きく影響します。具体的には、「婚姻関係の長さ」や「幼い子どもの有無」「慰謝料請求される側の資産、立場、年齢」「不倫機関の長さ」「不倫の回数」「不倫後に夫婦が離婚や別居をするかどうか」「不倫発覚後に速やかに不倫関係を解消したかどうか」「不倫に対する反省の姿勢が見えるかどうか」「不倫の証拠の質や量」などが関わります。

つまり、いろいろな要素がかかわっていて、あらゆる方面から慰謝料の金額が考慮されるのです。

たとえば、婚姻期間が15年以上で家庭内では夫婦の仲が良く、夫は1,000万円以上の年収があり、社会的な立場もあるとします。そんな夫が実は不倫をしており、相手との関係は2年以上も続いており不貞回数は30回以上にも及ぶというケース。

このような場合には妻に大きな精神的ダメージが加わると判断されるため、高額な慰謝料が認められる可能性が高いのです。

さらに不倫が発覚後、いったんは不倫関係を解消したように見せかけたものの、実はずるずると関係が続いていて不貞を重ねていたという場合、さらなる慰謝料の増額もできます。

また、妻が妊娠中や幼い子どもの子育て中であるのにも関わらず夫が不倫をし、家庭をまったく顧みなかったという場合なども高額請求の対象になりやすいです。不倫によって配偶者にどれだけ大きな負担と精神的苦痛を与えたかということが慰謝料決定の大きなポイントになるためです。

とはいえ、どちらのケースでも、夫婦が離婚や別居をしないという場合は慰謝料が低くなる傾向にあります。とどのつまり、不倫が発覚したとしてもその後も夫婦関係を継続させていくのであれば被害が甚大ではないと判断されてしまうことが多いのです。

その一方で、不倫が原因で離婚や別居をすることになり、幼い子どもから片方の親を奪うことになると慰謝料の金額は多くなる傾向にあります。不倫が夫婦の関係にひびを入れ、甚大な損害を与えたとして100万円単位の慰謝料を請求することも可能になりやすいのです。

不倫の慰謝料は誰に請求する?

不倫の慰謝料の請求相手には主に3つのパターンがあります。

  1. 配偶者のみ
  2. 不倫相手のみ
  3. 配偶者と不倫相手の両者

以上3つのパターンから誰にどのようにして慰謝料を請求するかを考えていくことがほとんどです。

たとえば不倫が原因で離婚や別居をするという場合には、3の配偶者と不倫相手の両者に慰謝料を請求するケースが多いです。もともとの夫婦関係や不倫の状況などから適切な金額を算出し、それを配偶者と不倫相手に支払ってもらうことになります。

また、不倫が発覚したものの離婚も別居もしないという場合は、2の不倫相手のみに慰謝料を請求するケースが多いです。家族としてお財布を一緒にしている夫婦が多いので、配偶者に請求をしたところで結局は夫婦間でお金が移動しただけという状態になるためです。

ただし、夫婦でお財布を別々にしている、お財布は一緒だがしっかりとけじめをつけて欲しいという理由で配偶者に請求することももちろん可能です。慰謝料を請求する権利は不倫被害者にあるということを心得ておきましょう。

不倫の慰謝料を高額にするには?

不倫が原因で夫婦関係に深刻な亀裂が入り、最終的に離婚や別居に至ってしまった場合、精神的苦痛の対価として、また今後の生活のために高額な慰謝料を請求したいと考える方が多いのは自然なことです。特に、不倫によって受けた精神的ダメージや、パートナーへの制裁を求めるために、まとまった金額を請求することは非常に重要です。では、具体的にどのような方法やアプローチを取ることで、不倫に対する慰謝料を高額にすることができるのでしょうか。

1. 証拠の収集と提示

慰謝料の額を高額にするためには、まずは不倫の証拠を徹底的に収集し、提示することが重要です。証拠が豊富であればあるほど、慰謝料の額を増やす根拠が強くなります。証拠としては、以下のようなものがあります。

  • 写真や動画: 不倫の現場を捉えた写真や動画は、決定的な証拠となります。特に、不倫相手との密接な接触を示すものが有効です。
  • メッセージや通話記録: 不倫相手とのやり取りを示すメールやSNSメッセージ、通話履歴などは、双方の関係性を明確に示す証拠となります。
  • 目撃証言: 不倫を目撃した人の証言も証拠として有力です。信頼性の高い証言を集めることが重要です。

2. 精神的苦痛の証明

慰謝料の額を決定する際には、どれだけの精神的苦痛を被ったかを証明することが求められます。以下の方法で、精神的苦痛の程度を示すことができます。

  • 医療機関の診断書: 不倫による精神的なストレスや疾患を示すために、医療機関での診断書や治療記録を用意することが有効です。精神科や心療内科での診断は、苦痛の程度を証明するための重要な資料となります。
  • カウンセリング記録: 心理カウンセリングやセラピーを受けた場合、その記録も精神的苦痛を証明する材料となります。カウンセラーやセラピストの報告書があると、更に説得力が増します。

3. 不倫の影響を明確にする

不倫によってどのような具体的な影響があったのかを明確に示すことも、慰謝料額を引き上げるために重要です。以下の点を具体的に示すと効果的です。

  • 家庭生活の崩壊: 不倫が原因で家庭内の雰囲気が悪化し、生活が困難になった場合、その影響を具体的に示すことが重要です。例えば、家族関係の破綻や子どもへの影響などを証明することが考えられます。
  • 経済的影響: 不倫の結果、経済的に困難な状況に陥った場合、その証明も慰謝料額に影響します。例えば、離婚や別居に伴う追加費用や生活費の増加などを具体的に示すことが有効です。

4. 法律専門家の助言を求める

高額な慰謝料を請求するためには、法律の専門家の助言を受けることが不可欠です。弁護士や法律の専門家は、慰謝料請求の手続きや交渉の際に役立つ情報や戦略を提供してくれます。以下の点を意識して専門家と協力しましょう。

  • 弁護士の選定: 不倫に関する慰謝料請求の経験が豊富な弁護士を選ぶことが重要です。弁護士は、適切な証拠収集や交渉の戦略を提供してくれます。
  • 戦略の立案: 弁護士とともに慰謝料請求の戦略を立てることで、効果的な交渉や訴訟手続きが行えます。弁護士の指導に従いながら、最善の結果を目指しましょう。

5. 交渉と訴訟の準備

慰謝料の額を高めるためには、交渉と訴訟の準備が必要です。相手方との交渉においては、証拠や精神的苦痛の程度を明確に示し、適切な額を要求することが重要です。また、交渉が決裂した場合には、法的手段を取る準備も整えておくことが大切です。

  • 交渉の準備: 交渉に臨む前に、どのような証拠や資料を提出するかを整理し、しっかりと準備をしておくことが必要です。
  • 訴訟の準備: 交渉がうまくいかなかった場合に備え、訴訟手続きの準備もしておくことが重要です。弁護士と相談し、訴訟の方針を決定しましょう。

6. 心の準備とサポート

慰謝料請求のプロセスは精神的に非常に負担が大きいことが多いため、心の準備やサポートをしっかりと整えておくことも重要です。以下の方法で精神的なサポートを確保しましょう。

  • カウンセリング: 心理的なサポートを受けるために、専門のカウンセリングを利用することが有効です。カウンセリングは、ストレスや不安を軽減する助けになります。
  • サポートネットワーク: 友人や家族と連絡を取り、支え合うことで、精神的な負担を軽減することができます。サポートネットワークの存在が、プロセスを乗り越える力となります。

まとめ

不倫によって夫婦関係にヒビが入り、離婚や別居に至った場合に高額な慰謝料を請求するためには、証拠の収集、精神的苦痛の証明、不倫の影響の明確化、法律専門家の助言を受けること、交渉と訴訟の準備、心の準備とサポートなど、多角的なアプローチが求められます。これらの方法を駆使し、適切な対策を講じることで、慰謝料請求の成功に繋げることができます。

不倫の証拠をたくさん集める

不倫の慰謝料をより高額にするためには、やはりたくさんの証拠を集めるのが得策です。不倫の慰謝料は、不貞行為の回数や不倫関係の期間などによって大きく増額します。そのため、たくさんの証拠によって不定の回数が多かったこと、長い期間不倫関係が続いていたことを証明できれば、その分高額な慰謝料が期待できるのです。

不倫の証拠として有効なものは写真以外にもたくさんあります。主なものは以下の通りです。

  • ラブホテルに出入りする写真
  • 不倫相手の自宅に出入りする写真
  • 不貞行為がわかる音声や動画
  • ラブホテル利用時のクレジットカードの明細やレシート
  • ラブホテルや不倫相手の自宅付近の駅の移動時に使用した交通系ICカードの履歴
  • ラブホテルのサービス券やライター
  • 不倫相手とやりとりが分かるメールや手紙
  • 不倫相手との交際が記録されているSNSやブログ類
  • ラブホテルや不倫相手の自宅にいることがわかるGPSの履歴
  • 配偶者が不倫をしていたときの行動メモや日記
  • 興信所の不倫調査報告書

意外にも、不倫を裏付ける証拠になるものはたくさんあります。しかし、ラブホテルではなく一般的なビジネスホテルや旅館であった場合は、本当に不貞行為があったのかが定かではないとみなされてしまうこともあります。

ラブホテル=性行為を行う場所という認識ではあるのですが、ビジネスホテルであるとただ宿泊しただけと判断されてしまう可能性があるのです。そのため、2人で手をつないでホテルに入っていくところや2ショットの写真など、よりたくさんの証拠を集めておく必要があります。

不倫の証拠集め

不倫の証拠集めは信頼できる興信所に相談を

高額な不倫の慰謝料を請求するためには、たくさんの証拠が必要であることがわかりました。しかし、自力で有力な証拠を集めるのには労力や精神的ダメージがつきまといます。せっかく張り込みや尾行をしたのに何の証拠も得られなかった、写真を撮ったつもりがブレたりぼけたりしていたなど、上手くいかないことも多いのです。

さらに、万が一尾行や張り込みがバレてしまったとき、配偶者や不倫相手に警戒されてしまい証拠が掴みにくくなるというケースもあります。こうなってしまったら高額な慰謝料請求も難しくなってしまうでしょう。

より確実にスピーディーに不倫の証拠を得るためには、不倫調査を得意とする興信所に調査依頼をするのがおすすめです。興信所には、不倫の調査に必要な機材やカメラが揃っているので、より有効になる証拠が押さえられやすいというメリットがあります。さらに、興信所の調査報告書は大きな証拠になるため、配偶者や不倫相手に関係を認めさせるにも有効です。

しっかりと慰謝料を請求するためにも、調査のプロの力を借りて見てはいかがでしょうか。