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興信所 素行調査の内容

探偵の「素行調査」という言葉を聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、探偵でなければ具体的に素行調査がどのようなものなのかの内容をご存知の方はそれほど多くないのではないでしょうか。

ここでは素行調査の内容について説明してみたいと思います。

素行調査とは

素行調査は探偵の調査業務の一つで、尾行と張り込みを用いて対象者を調査します。

尾行と張り込みを用いるため、昔から探偵業務のスタンダードとも言われています。

そもそも「素行」とは何なのか、インターネットで調べると「平素の行動」という意味があるようです。

簡単に言えば「素行=平素の行動」とは生活を送る上でとっている行動となります。

但し、実際の探偵の素行調査では、例えば調査対象者の自宅内や会社内での行動まで見るというわけではありません。

というより、その部分はプライバシーの範囲に触れてしまうため、探偵には見ることができないとも言えます。

素行調査を実施する上ではそれでも構わないケースも多いです。

素行調査を依頼する人たちが、対象者の家族もしくは会社の上司などである場合が多く、依頼者自身の目の届かない場所、つまり自宅ではない場所や会社内ではない場所の行動を調べることが重要になるからです。

ほとんど情報がない人物の素行調査が依頼される場合ももちろんあります。

素行調査でわかること

素行調査でわかることは大きく分けると次の3つとなります。

①時系列の行動

調査開始から終了までの対象者の行動は、詳細に時系列で報告されます。これには、調査の初期段階での動きから始まり、調査が進行する中での行動、そして調査の終了時までのすべての行動が含まれます。具体的には、対象者がどこで何をしていたのか、どの時間にどこにいたのか、誰と会っていたのかといった情報が時系列で整理され、詳細に記録されます。これにより、調査の全体像が把握しやすくなり、対象者の行動パターンや活動の流れを明確に理解することができます。時系列での報告は、調査の結果を精確に分析し、対象者の行動を正確に把握するために非常に重要です。

②訪問先

対象者が訪問した場所や店名など

③接触・合流した人物

調査では、対象者がどのような人物と接触したり、合流したかについて、詳細に把握することができます。具体的には、接触した人物の性別、外見、服装、その他の特徴などが報告されます。この情報は、調査対象者がどのような人と関わりを持っているのかを理解する上で重要です。例えば、対象者がどのような環境や人物と関わっているのか、どのような関係性があるのかを明らかにすることができます。

さらに、もし調査を進める中で、接触した人物の詳細についてより深く知りたい場合は、尾行の調査対象者をその接触・合流した人物に変更することも可能です。この方法により、調査の焦点を変えて、特定の人物の行動や関係性を追跡することができ、より具体的な情報を得ることができます。

④その他

合流した人物と会った時の様子から伺える相手との関係、訪れた場所がどのような場所なのか、浮気相手は結婚指輪をしていない等、報告書には書き起こしにくい微妙なニュアンスを含む事についても知ることができます。

尾行

素行調査を依頼するのはどんな時に依頼するか

素行調査を依頼するのは、以下のような状況や目的がある際に行われます。

配偶者の不審な行動: 配偶者に対して浮気や不貞行為の疑いがある場合、素行調査を依頼することは非常に有効です。素行調査は、配偶者の日常的な行動や行動パターンを詳しく追跡することで、信頼性のある証拠を得る手助けとなります。この調査により、配偶者の不審な行動や習慣的なパターン、交友関係などが明らかにされます。

具体的には、配偶者が普段行かない場所に頻繁に訪れている場合や、急に行動が変わった場合、または新しい人物と頻繁に連絡を取っている場合など、浮気の兆候を捉えることができます。素行調査を依頼することで、これらの行動の詳細な記録が得られ、必要に応じて証拠を収集することが可能です。調査結果に基づき、疑いが確かであれば、適切な対策を講じるための参考になるでしょう。

子供の安全確保: 離婚や親権争いの際、子供の安全や福祉を確保するためには、もう一方の親の素行を調査することが有効です。特に親権を巡る争いが激化している場合、子供がどのような環境で生活することになるのかは非常に重要です。素行調査を依頼することで、もう一方の親が子供に対してどのような影響を与える可能性があるのかを把握することができます。

調査対象には、その親の生活環境、育児態度、経済状況、友人や交友関係、さらには職場での行動などが含まれることがあります。例えば、親が過度の飲酒やドラッグ使用、暴力的な行動をしている場合、これらは子供に対するリスクとなる可能性があります。また、親の経済状況が不安定であれば、子供の生活の安定性にも影響が出ることがあります。

このような調査を通じて、子供が安全で健全な環境で育つための証拠を集めることができます。調査結果は、親権の決定や育児計画の策定において重要な要素となり、子供の最善の利益を守るための材料となります。素行調査によって得られた情報は、裁判所や法律関係者に提供することで、より適切な判断が下される手助けとなります。

従業員の監視: 企業や事業主が従業員の監視を行う場合、その目的は多岐にわたります。主な理由としては、従業員の行動や忠誠心を確認すること、機密情報の保護、業務の効率化などが挙げられます。

まず、従業員の行動を監視することにより、企業の内部での不正行為や倫理的に問題のある行動を早期に発見することができます。たとえば、企業の機密情報を不正に持ち出している場合や、取引先との不正な関係が疑われる場合には、迅速な対処が求められます。このような監視は、企業のリスク管理の一環として重要な役割を果たします。

また、従業員の忠誠心や業務に対する姿勢を評価することで、社員の信頼性や職場での適応度を確認することができます。例えば、機密情報の漏洩や内部の悪意のある行動がないかをチェックするために、従業員の行動パターンや仕事の取り組み方を観察することがあります。これにより、企業は内部のセキュリティを強化し、ビジネス運営の安全性を確保することができます。

さらに、業務の効率化を図るために、従業員の勤務態度や仕事の進捗状況を確認することもあります。例えば、仕事の遅延や生産性の低下が見られる場合、その原因を特定し、適切な対策を講じることが可能になります。

このような素行調査を実施することで、企業は内部の問題を未然に防ぎ、ビジネスの健全な運営を維持するための有力な手段を手に入れることができます。しかし、従業員のプライバシーにも配慮し、法的な規制を遵守しながら調査を行うことが重要です。

詐欺や不正行為の捜査: 詐欺や不正行為が疑われる場合、素行調査は犯罪の証拠を収集するための重要な手段として活用されます。この調査は、犯罪の詳細な証拠を集めるために、さまざまな手法を用いて行われます。詐欺や不正行為に関連する疑わしい行動や取引のパターンを把握し、証拠を確保することが主な目的です。

具体的には、素行調査では次のような活動が行われます。まず、調査対象者の行動や取引を観察し、通常とは異なるパターンや不審な活動がないかを確認します。これには、ターゲットの行動履歴を追跡し、怪しい取引や不正な活動が発生しているかどうかを調べることが含まれます。たとえば、頻繁な大金の振込や、不明な口座への送金など、詐欺の兆候となる取引がないかをチェックします。

さらに、調査では、証拠となる物理的な証拠や文書も収集します。これには、不正な取引に関する記録や書類、電子メールのやり取り、その他の関連する文書が含まれることがあります。また、関係者や目撃者への聞き取り調査を行い、詐欺や不正行為に関する証言を集めることもあります。

素行調査によって得られた証拠は、詐欺や不正行為を立証するための重要な要素となります。これにより、法律的な手続きや訴訟において有力な証拠として提出することができます。詐欺の被害者や関係者が正当な権利を主張し、法的な対応を取るためには、こうした調査が不可欠です。

このように、素行調査は詐欺や不正行為を解明するために非常に有用であり、犯罪の証拠を確保するための重要なプロセスとなります。ただし、調査は法的な枠組み内で行う必要があり、プライバシーの尊重や適正な手続きが守られることが重要です。

行方不明者の捜索: 行方不明者の捜索は、失踪者の安全を確保し、その所在を特定するために非常に重要なプロセスです。探偵事務所に素行調査を依頼することで、このような捜索が効率的に進められることがあります。素行調査は、行方不明者がどのような行動を取っていたか、どのような人物と接触していたか、またはどのような場所に出入りしていたかを明らかにするために用いられます。

具体的な調査方法としては、行方不明者の最近の行動パターンや通信履歴を確認し、彼らが最後に目撃された場所や接触した人物を追跡します。例えば、失踪者が最後にどこにいたか、どのような経路で移動していたかを調査することで、行方を追う手がかりを得ることができます。また、周囲の目撃者への聞き取り調査や、過去の生活圏での調査も行います。

探偵事務所は、専門の調査技術を駆使して、行方不明者がどこにいるのか、どのような状況にあるのかを特定するために、詳細かつ徹底的な調査を行います。行方不明者の最近の活動や行動パターンを把握し、彼らがどこに向かった可能性が高いかを推測することが、捜索の成否を分ける重要な要素となります。

さらに、行方不明者が関与していた可能性のある場所や状況を調べることで、彼らの所在を特定するための手がかりを見つけることができます。これには、失踪者が訪れる可能性がある場所や、彼らが頻繁に交流していた人物の情報も含まれます。失踪者が遭遇する可能性のある危険な状況や、彼らの生活圏に関連する情報も調査の対象となります。

このような調査を通じて、行方不明者の安全を確保し、無事に発見するための努力が行われます。探偵事務所による素行調査は、行方不明者の発見に向けた重要なステップであり、失踪者の家族や関係者にとって大きな支援となることがあります。

これらの状況や目的に合わせて、プロの探偵や調査会社に素行調査を依頼することができます。素行調査は法的な手続きと倫理規定に従って行われるべきであり、プライバシー権を尊重することが重要です。

素行調査の期間

1週間を一区切りとして行動を調べれば、通常はその人物のだいたいの生活パターンがわかると言っても良いでしょう。

ですので素行調査はこのような性質上から1週間単位で行われることが多いです。

但し、当然のことですが、調査が終わる時には御依頼者的に「イエス」であるか「ノー」であるかの結論を欲しておられると思います。

つまり、案件の内容によって判断を下せるまでの期間がかなり変わってくるのです。

例えば、普段の生活を知りたい場合や浮気をしているか、何か問題行動をしないかどうかを知りたい場合などは、1週間~1か月程度となるでしょう。

「ない」と判断したい場合、2~3日の短期間で調査を終えるのはお勧め致しません。

懸念している問題が短期間の間にあらわれるとは限らないからです。

1~2週間、長くても1か月の期間があれば、普段から問題のある人はボロが出てしまうはずです。

素行調査の料金・費用

素行調査は、さまざまな要因に影響されるため、一律の価格が存在せず、状況によって異なります。以下は素行調査の料金や費用に影響を与える一般的な要因です。

調査の種類: 素行調査の種類によって費用が異なります。たとえば、浮気調査、失踪者の捜索、個人の行動監視など、さまざまな種類の調査があります。

調査の期間: 調査の期間が長ければ費用も増加することがあります。一日や数日間の短期調査と、長期にわたる調査では費用が異なります。

調査の地域: 調査の場所や地域によって費用が変動することがあります。遠隔地や都市部と田舎の調査では費用に違いが生じることがあります。

必要なリソース: 調査に必要なリソースや技術によっても費用が変わります。車両や監視機器、専門的な知識などが必要な場合、それらのコストも考慮する必要があります。

調査会社の選定: 調査会社によって価格設定が異なります。信頼性のある調査会社を選び、料金に関する契約条件を明確に理解することが重要です。

料金や費用について詳細を知りたい場合は、信頼性のある素行調査会社と連絡を取り、無料相談を受けることをお勧めします。調査の目的や要件に合った料金プランを提供してくれるでしょう。また、契約前に料金の透明性を確保し、追加の費用が発生しないように細心の注意を払うことも大切です。